2015年10月08日

ケンウッド・ハウス

バッキンガム宮殿』の続き。

そしてそのまま地下鉄を乗り継いでロンドン北部ハムステッド・ヒースに位置するケンウッド・ハウスに向かう。映画「ノッティングヒルの恋人」にも登場する美しい白色の館だ。

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ケンウッドハウスはいろいろ行き方があるが、良くお勧めされているのが地下鉄ノーザン線Archway駅からバスで15分の行き方。Archway駅はゾーン2とゾーン3の境界なので、ロンドン中心部からゾーン1・2限定のトラベルカードでもそのまま行けるのがポイント。もっとも、地下鉄の駅でカードを買う事気に気づいたのだが、週末はオフピークだからか、ゾーン6まで乗れて実は同じ値段(12ポンド)だったので、あんまり気にしなくても良かったのだが。自動券売機で買う時に、ゾーン1・2のボタンがホワイトアウトしていて最初驚いたのだが、同じ値段なんだからゾーン6までのを買いなさいという親切心だったらしい…もっともその説明がない(価格表示が最後にしかない)ので、戸惑ってしまうのだが。

また地下鉄駅内のATMでお金を下ろしたのだが、市内のATMではほとんど手数料無料をうたっていた。なぜか自宅にいくらかポンド札が残っていたので、今回の出張では(羽田を含めて)一度も両替せずにすんでしまった。余談だが、お金を下ろすとすぐにホームレスが近寄ってきて、「お前はお金を下ろしたが、俺にはお金がない」等と無心して来る。日本と比べるとATMの目隠しなどがなくむき出しだし、現金も丸見えなので治安上はやや問題があるような…。

ケンウッドハウスは入場無料。入ってどんどん進んでいくと、そこにお目当てのフェルメール「ギターを弾く女」が。

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ちなみにこのケンウッドハウスのコレクションはアイヴィー伯爵のものだった。アイヴィー伯爵というのは、本名エドワード・セシル・ギネス。ギネスビール設立者の曾孫だという。

館の庭園(こちらも無料で入場可能)では、親子連れやカップル等がピクニックを楽しんでいる。今回は家族は東京でお留守番だが、いつかは一緒に来てのんびり過ごしたりしたいものだ。

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こうしてバッキンガム宮殿の「音楽の稽古」、ケンウッドハウスの「ギターを弾く女」を鑑賞し、今回の目標は無事に果たせたわけだが、まあここまで来たらついでだから…と言う訳で、翌日にナショナルギャラリーにある「ヴァージナルの前に立つ女」、「ヴァージナルの前に座る女」も鑑賞。2枚とも既に見たことがあるが(『ロンドンの日曜日』参照)、ナショナルギャラリーは入場無料なので、文字通りこの2枚の絵「だけ」を見るために再訪。滞在時間10分程度。

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ロンドンにあるフェルメールは以上4枚で、イギリス国内にはあとスコットランド国立美術館(エディンバラ)に「マリアとマルタの家のキリスト」が存在するが、こちらは以前、東京都美術館で鑑賞済み(『フェルメール参照』)。真贋論争のあるものも含めて、全部で37点が現存するとされるフェルメールの作品のうち、これで18点を鑑賞。

今年はこの後、「フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」展で「水差しを持つ女」が初来日予定。東京では六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで年明けに公開予定なので、今から楽しみ。こちらの作品はニューヨークのメトロポリタン美術館所蔵だが、やっぱりフェルメール作品をコンプリートするには、大量に抱えるアメリカに乗りこまないとだなぁ。
posted by としゆき at 20:48| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ロンドン出張 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月07日

バッキンガム宮殿

9月、久々にロンドン出張に行って来た。今年はゴールデンウィーク前に、一泊四日の弾丸シンガポール出張(水曜深夜羽田発、金曜深夜チャンギ発)があったのだが、今回はさすがに前泊出来る「普通の」日程。それでも出発前に体調を少し崩してたり、3日間立て続けにミーティング漬けだったり、出張中にFOMC(=Federal Open Market Committee、連邦公開市場委員会)ミーティングがあって、ロンドン時間午後7時(ニューヨーク時間午後2時)に利上げがあるかないかで盛り上がったりと、それなりに忙しく疲れる出張ではあった。

そんな出張も無事に終え、週末には気分転換も兼ねて、バッキンガム宮殿とケンウッドハウスへと足を向けることにする。バッキンガム宮殿はもちろんエリザベス女王のお住まいなのだが、夏季限定で一部が一般公開されており、内部を見学出来る。ヨーロッパの他の宮殿やお城も見学できたりするが、なにぶんこちらは現役バリバリ、エリザベス女王がスコットランドで避暑する間のみの限定公開なので、ロンドンを訪れる時期によっては中を見ることは出来ない。

実は以前も一度訪れているのだが、今回のお目当てはこちらに所蔵されているフェルメールの「音楽の稽古」。フェルメール作品の中でも鑑賞難易度上位の作品だろう。


音楽の稽古


バッキンガム宮殿は例の衛兵交代があったりして観光客でごった返すし、この時期はラグビーワールドカップの時期でもあり、世界中から観光客が押し寄せていた。予め日本で見学チケットを予約しておいたのだが、バッキンガム宮殿、クイーンズ・ギャラリー、そしてロイヤル・ミューズ(厩舎)を含む"Royal Day Out"というチケット。クイーンズ・ギャラリーは小さなスペースで、入場時間が決められているのだが、衛兵交代(11時頃)と重なる10時半からの枠しかあいておらず、それに合わせてホテルを後にする。

バッキンガム宮殿の最寄り駅ではなく、宮殿正門へとつながるThe Mallを歩くべく地下鉄チャリング・クロス駅へ。この週はお天気も悪く、薄着の用意しか持って来なかった僕は、ロンドン到着時にコートを来ている人を見て愕然としたのだが、この週末はBBCの天気予報でも"lovely"と言う通り、実に好天気。騎馬警官とバッキンガム宮殿の絵もなかなか。

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フェルメールの「音楽の稽古」は、ここにあるのは間違いないのだが、なにぶん前回来た時に見逃しているくらいなので、どこに飾ってあるのか調べていたのだが今一つ確信は持てず。さらに"Masters of the Everyday: Dutch Artists in the Age of Vermeer"と題して、今年の11月から来年の2月まで「音楽の稽古」を含む特別展がクイーンズ・ギャラリーであるので、宮殿内部なのか、ギャラリーなのか、はたまた現在はどこかに貸し出されていたりするのか。

クイーンズ・ギャラリーに少し早く10時過ぎに到着すると、スタッフからまだ早いからお土産屋さんで時間でも潰してね、と言われる。ちょうどそこに件の特別展のポスター(当然「音楽の稽古」がモチーフ)が貼ってあるので、「この絵は今どこにあるの?」と聞くと、特別展に向けて梱包作業中(?)だと言うではないか!見学前からいきなり心折れて、しばし呆然。冬にまたロンドンにやってくるか、はたまた来夏にまた出張を入れるか…。

そんなわけでクイーンズ・ギャラリーも足早に去り、ロイヤル・ミューズで一通り王室の馬車を眺めて、いよいよバッキンガム宮殿へと向かう事にする。

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バッキンガム宮殿(に限らずだが)では多言語の音声ガイドで案内を聞ける。やはりこの手のガジェットは時代とともに進歩しており、タッチパネルは当たり前、言語別に用意しなくても、ボタン一つで選べたり、必要なら追加情報を細かく調べたりできる。将来的にはアプリを用意して、必要な人がダウンロード出来るようにすれば、機械を用意しなくても良くなるかもしれない。

ともあれ、おもむろに解説を聞きながら内部を見学していくと、ピクチャー・ギャラリーで、部屋に入ってすぐ飾られており、音声ガイドでもイの一番に登場するのが何と「音楽の稽古」ではないか!梱包作業ってなんだったんだ。思わず興奮して、そこに立っているスタッフに「クイーンズ・ギャラリーの人には展示されてないって言われたんだけれど、僕はまさにこの絵を見に来たんだ!」等とまくし立てて、「ごめんなさい、その絵のことはあんまりよく知らないの」等と言われたりする。

本当に部屋に入ってすぐのところにあるので、あまり立ち止まらずに通り過ぎていく人も多いが、そういう人に(そして前回思いっきり見過ごした僕自身に)「フェルメールはここにありますよ」と教えてあげたい気分だ。

気分を良くして残りも見学。宮殿を出たところにあるガーデン・カフェでお茶にする。本当にいい天気で、庭の綺麗な芝生と青空に、宮殿の美しい姿が良く生える。頼んだケーキのチョコレートには王冠マークも。

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posted by としゆき at 21:53| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ロンドン出張 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月11日

天文学者

最近なんだかんだと公私ともに忙しいのだが、閉幕ぎりぎりの5月29日に国立新美術館での「ルーヴル美術館展」に行ってきた。といっても、ルーブル自体は何度も行っているが、お目当てはフェルメール作の「天文学者」。『フェルメール』で書いた通り、パリ弾丸旅行でルーブルに行った際に見逃していたので、今回は楽しみにしていたのだ。


天文学者


元・天文学者の卵(やや嘘)としては、やはり欠かせない所。週末はすごく混んでいたみたいだが、金曜日は20時まであいているということで、仕事帰りに駆け足で移動。前売り券は完売ということで少し心配したけれど、ぎゅうぎゅう詰めということもなく、なんとか館内の移動は出来るくらい。もったいない気もしたけれど、文字通り「天文学者」だけを見に行ったような感じになってしまったのが少し残念だが、目的は達したということで良しとしよう。

この絵と対になる(?)「地理学者」については、フランクフルトのシュテーデル美術館所蔵なのだが、せっかくフランクフルトに出張したら美術館が閉鎖中で見られず、逆に渋谷Bunkamuraに来日してみることができたのは『フランクフルト』でも書いたとおり。

フェルメール作品全点制覇の旅はまだ途中なわけだが、彼の真作がどうか議論が分かれるという『聖プラクセディス』が、なんと今年の3月から上野の国立西洋美術館で常設展示されているらしい!元々個人所蔵の作品なので、展示会に貸し出されていたりしないとなかなかお目にかかれないのだ(上記の『フェルメール』にも出てくる『ヴァージナルの前に座る若い女』も個人所蔵。東京都美術館で見られて良かった)。本当はフェルメールじゃないかもしれないけれど、せっかく日本にあるんだから、こちらも近々見に行かねば。

ところで、『金融リスク管理を変えた10大事件』という本があり、こちらの表紙には「天文学者」が使われいてる。この本自体も歴史に学べて面白いので、興味のある方は是非どうぞ。
posted by としゆき at 18:17| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月31日

育児奮闘

13日の夜遅くになって僕は一旦帰宅。日付変わって14日の日曜日、いきなり赤ちゃんが病室に届けられたらしい。土曜未明の誕生だから、誕生2日目、もうどんどん赤ちゃんが泣いたら新生児室に預けていても届けられるし、原則母子同室になる。その後も1時に届けられたり(くしゃみをしていて、かわいかったらしいが)、夜通し妻はほとんど寝られず、途方に暮れていたという。翌朝になって僕が病院に来ると、またまた赤ちゃんが届けられる。午後になって僕の家族が田舎からやってきて、赤ちゃんとご対面。産まれたその日に行きたいなどと言っていた姉上は、一日待たされたせいか、やっと赤ちゃんを抱いてご満悦な様子。甥っ子や姪っ子はかわいいというが、本当にそうなのかもしれない。とはいえ産まれたばかりの赤ちゃんはやはり体が壊れちゃいそうなほど小さく、僕の母親なんかは抱っこするのを、とても怖がっていた。

夜になると結構赤ちゃんが泣く事が増えてきて、抱っこしてあやす場面が増えてくる。産前に妻の友人から勧められた『赤ちゃんがピタリ泣きやむ魔法のスイッチ』を読んでいたので、おくるみで包む、ゆらゆらゆする、耳元でシィーとホワイトノイズの様な音を出す、というのをひたすらやっていた。このころは割とこの方法が効果てきめんで、自分は赤ちゃんをあやす天才なんじゃないかと思ったりもしたが、まあ、効かないときは効かないことを後ほどたっぷりと思い知るのだった(とくにお腹がすいているとき)。

ただ、赤ちゃんを泣きやますのはいくつか方法というかコツもあって、ロッテのお菓子カフカの「ふかふかかふかのうた」と言うのが効くということで試してみると、確かにうちの赤ちゃんは泣きやんだりする。テレビなんかでもおなじみの、あの日本音響研究所監修らしいので、それだけで効きそうな気もするが、愚図り泣きする赤ちゃんにお悩みの方はお試しあれ。ちなみに他にも、聖飢魔IIの「蝋人形の館」や、「♪ピアノ売ってちょうだい〜」と歌うタケモトピアノのCM曲なんかが効くと言う噂があるが、こちらはあんまり実感できなかった。



それはさておき、僕はまた夜に一旦帰宅するのだが、この日の夜は赤ちゃんがなかなか寝てくれず、妻は大変だったようだ。赤ちゃんがあまりに泣きやまない一方、自分も体力の限界なので、ベッドで自分の両側にお布団のクッションを作って、赤ちゃんが落ちないようにして抱っこしたまま寝ていたという。それでも3時から6時の間ずっと泣き続けたり、とにかくもう辛かったらしい。

朝6時になると赤ちゃんの測定が始まり、それを済ませて、隙間の時間を見つけて何とか仮眠や朝食を取るという感じ。僕たちは母乳育児の方針だったのだが、まだこのころはやっぱり量が出ないので、あいた時間に搾乳を頑張ったりしていた。この時期の赤ちゃんは一回20〜30グラムを、一日8〜10回飲むペースらしいが、30分ほど母乳を飲ませた直後に体重を量ってみるとたったの2グラムしか増えていなかったときは、二人で泣きそうになった。まだ赤ちゃんもうまく飲むことができないのだ。かといって搾乳に挑戦してみても、必死に頑張ってやっと10グラム出るか出ないかという感じで、完全母乳を目標としていながら、その大変さを思い知るのだった。

まあ、今から振り返ってみれば、やっぱり最初の数日は母子ともに大変なようで、そのあとは逆に乳腺炎を心配しなくちゃいけないくらい、ちゃんと出るようになったし、赤ちゃんもたっぷり飲めるようになったので、哺乳瓶に比べると母乳の場合は空気を飲み込むことは少ないものの、ちゃんと飲み終わった後にゲップさせないと気持ち悪くてむずがったりという場面も増えてくるのだった。このゲップについては、結構遅くまで気づかず(母乳だからあんまり関係ないと思っていた)、上記の「〜スイッチ」とかでも、赤ちゃんにガスがたまって泣くとかいう記述があったが、最初は一体何のことか分からなかった。ちゃんと飲ませた後に縦抱っこしたり、胃をマッサージしてあげたりして、ちゃんと出せるようになったのはつい最近なのだ。

さて、こうして木曜朝の破水から始まり、金曜の陣痛、土曜未明の誕生、日曜・月曜赤ちゃんのお世話…と、怒涛のように過ぎて行った訳だが、ちゃんとタイミングをはかってくれたのか、僕自身も出産に立ち会うことができたし、偶然3連休で、誕生直後を親子3人、一緒に過ごす事が出来て、なんて親孝行な良い子なのだろうと、さっそく親バカぶりを発揮してる。

今年の頭に妊娠が分かってから、9月の出産を経て、とにもかくにも子供中心で過ぎたこの一年間。既に本日も大晦日で、そんな長いようで短かった一年も終わろうとしているが、
とりあえず年明けくらいからは子供と一緒に、もっといろいろとお出かけもしたいなーと思っている今日この頃。

それでも、まだまだ小さい我が子、先日も初めての予防接種で痛かったのか大泣きしてしまったり、もうすぐ夜泣きが始まるかもしれないと危惧したり、最近は表情も豊かになってきて日々少しずつ違った姿を見せる我が子に目を細めながらも、まだまだ頑張って育てていかなければいけないなぁ、と改めて気を引き締めるのであった。
posted by としゆき at 23:28| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 子育て | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月30日

長男誕生

僕が疲れから爆睡している間、病院では22時に破水(高位破水じゃなくて、いわゆる本格的な方)が起こり、22時半には子宮口が8〜8.5センチになっており、「様子を見始めているから、出られる用意だけして自宅待機しているように」というメールが妻から届いていた…のだが、まったくそれに気づかず、深い深い眠りに落ちていた僕は家の電話が鳴っても聞こえなかったらしい。わざわざ深夜に病院に戻って来て下さった女医先生には、「旦那さんは立ち会えないんじゃないの?」なんて言われていたようだが、日付変わって13日の土曜日、深夜0時55分には、そのまま産むことに方針決定。携帯の電話が鳴り、相変わらず爆睡中の僕も、今度はなんとか電話に出ることができ、事態が急進展していたことを知る。

余談だが、マタニティタクシーというものがあって、予め自宅や病院、電話番号を登録しておくと、家までお迎えに来てくれて、そのまま病院に向かってくれる。産気づいて利用する人用に防水シートが用意してあったり、運転手は救急救命士のライセンスを持っていたりと何かと安心。今回の僕のように、家族が使うこともできるし、普段の健診で通院にも使える。この時もとりあえず電話を入れて(専用ラインなので、予約が混んでいても優先的に取ってくれる)、「妻が破水したので大至急病院に行きたいのですが」と伝えると、「分かりました。では念のためにバスタオルをご用意下さい」等と言われて、最初何のことが良く分からなかったのだが、妻を連れて病院に行くのだと思われたようだ。ともかく、寝ぼけまなこで慌てて用意して病院に向かう。

実際に産むという事で、麻酔を切ることに。これでまた痛みはぶり返すのだが、やはり陣痛がないと、いわゆる「いきむ」タイミングが分からず、子供がうまく降りてこないらしい。一方で、会社の知り合いなんかは完全無痛をうたう病院で産んだりしているから、やりようはあるのかもしれないが…。

いったん診察するという事で僕はLDRの外に出ていたら、助産師さんがやってきて、「このまま産みますのでLDRに戻って下さい」。この日は他にも出産ラッシュだったようでLDRは埋まっているし、併設する産科クリニックから緊急の患者さんが運ばれてきたり、助産師さんたちも他の部屋との掛け持ちでばたばたしており、LDRに何度も二人きりで取り残されたりした。お腹に圧力計の様なものを装着し、それによって陣痛の強さをリアルタイムでモニター出来るようになっている。これで麻酔中でも陣痛の度合いが見てとれるし、実際に痛みを感じない僕でも「はい、今いきんで!」とか、「痛み引いてきたから息戻して!」とかアドバイス出来る。ちなみに表示されている単位が何だろうと思って助産師さんに聞いたのだが、「…圧力です。」って、それじゃ答えになってない。血圧と同じくmmHgなのか…誰か知っている人教えてください。

実際に赤ちゃんを取り上げてくれるのは、件の女医先生。僕は妻の足を手でしっかりと抑え、手を握り、目をしっかりと開けているように半ば絶叫し続ける。僕は血に弱い方なので見るとはなしに見ていたのだが、最初に赤ちゃんの頭が出てきて、そのあとすぐに全身が出てくる。その瞬間、「おぎゃ〜」と言う鳴き声が聞こえてまず一安心、ちゃんと手も足もついている、手の指なんてものすごく小さい!あくびしてる!あっかんべーしてる!時々眼を開く!なんてかわいい!!!と、こちらは興奮しっぱなし。丸一日以上かけて大仕事を成し遂げてくれた妻は、本当に疲れきった様子で見ていても可哀想になってきてしまった。誕生時刻は午前3時23分、体重は3346グラムと最近では大きい方かな?もっとも、会社の後輩にも少し前に産まれていて、その子は4000グラムを超えていたらしいのだが。

産後のいろいろ処置を行うという事で、女医先生の指示で僕は赤ちゃんを連れて新生児室へ移動。産まれたばかりなのに空中移動をしているのが分かるのか、「どこへ連れて行くんだ!?」と言っているように見えてならないのは親の勝手な思い込みか。この間に両家の家族に無事誕生の報告を入れる。僕たちの赤ちゃんは新生児室の内部でいろいろ処置を受けていたりして外からは見えなかったのだが、他の赤ちゃんたちがガラス窓から見えて、産まれたばかりの赤ちゃんでもちゃんと表情の違いがあるんだなーと実感。ま、一番かわいいのは当然うちの赤ちゃんだ…と思えてくるから父性愛というのは不思議なもの(単なる親バカともいう)。

LDRで少し休んだ後、妻は車椅子で病室へ移動。何はともあれ仮眠を取って、8時頃に朝食を一緒にとる。本当に産まれたんだなぁ〜と感慨に浸りながら、一度帰宅して僕も家で仮眠をとり、これから必要になる授乳クッションを持参してまた病院へ。妻の家族がまた来てくれて、赤ちゃんと御対面。二人で夕食を食べた後、病院内のスタバに買い出しに行こうとすると、新生児室から3人の赤ちゃんが乗った大きな荷台がガラガラ運ばれてくる。まさか、三つ子!?と思いながら買い出しを終えて病室に戻ると、何のことはない、新生児室からの配送で我が子が(他の部屋の子と一緒に)届けられていたのだった。この病院では出産当日の赤ちゃんは新生児室にいて、泣いたりすると病室にお届けになる。お腹がすいたのか、母親の胸元で口を動かしているが、眠いのが勝ってしまったのか母親の腕の中で安心して寝てしまうのだった。

本当にまだ小さな命だが、ひとつの、新しい生命が、確かにそこに誕生したという厳粛な事実にただただ感動するばかりの一日だった。そして最初の陣痛開始からは26時間31分、破水からだと43時間以上の難産を耐えてくれた妻にただただ感謝。
posted by としゆき at 21:12| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 子育て | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする