2013年06月10日

ニュースルーム

WoWoWで放映されているドラマ、「ニュースルーム」(原題"The Newsroom")がなかなか面白い。アメリカHBO製作のドラマで、あちらでは昨年から放映が開始され、すでにセカンド・シーズンも放送予定らしいが、とりあえず日本ではファースト・シーズン。既にあと2回の放送を残すのみ。

アーロン・ソーキン企画・脚本で、いままで何度か触れたドラマ「ザ・ホワイトハウス」を髣髴とさせる作品。ケーブルテレビ局ACNの人気アンカーマン、ウィル・マカヴォイを主人公に、真の報道を目指すニュースルームのスタッフたちを描く。このドラマの面白いところは、実在の人物や現実の事件を扱うところ。福島原発の事故や、ビン・ラディン殺害作戦も描かれる。ウィルは共和党員という設定だが、それでもティーパーティー派には納得がいかず、番組内でこき下ろす。そしてそれが、許認可権限を持つ彼らとの摩擦を避けたい経営陣との対立を招く。

ドラマの中で、ティーパーティー派のスポンサーとして名前が出てきたのがコーク兄弟。ゴリゴリの保守派にして、コングロマリットを経営、二人の資産をあわせると、ビル・ゲイツ、ウォーレン・バフェットに次ぐ影の大立者…と、まるでマンガの世界に出てくるような悪役に聞こえるのだが、なんとこの兄弟も実在するらしい。寡聞にして知らなかったのだが、探して見るといくつかの資料が見つかる。

コーク(Koch)兄弟についての考察 宮田智之

コーク兄弟の名前をだしてティーパーティー派を叩くウィルに対し、経営陣のレオナは激怒、自前のタブロイド紙やワイドショーを使ってまでウィルへの個人攻撃を開始し、方針転換かクビかを迫る。視聴率を気にしながらも、信念を貫こうとするウィルたちの葛藤も見もの。

登場人物たちのキャラクターもなかなか魅力的で、ウィル以上に理想主義に燃えるエグゼクティブ・プロデューサーのマッケンジー(テレビには映らないものの、アンカーのウィルとは逐一連絡を取って、取り上げるニュースから当日の進行までを差配する)、マッケンジーの部下のプロデューサーであるジム、そしてジムと微妙な関係であるマギー。この二人のマシンガン・トークのようなやり取りは、「ザ・ホワイトハウス」でのジョシュとドナのやり取りを思い出させる。アーロン・ソーキンの得意技。そしてレオナを敵にまわしつつも、ウィルたちをサポートする報道局長のチャーリー。

ちなみにドラマではチャーリーの元に、NSA(=National Security Agency、国家安全保障局)のスタッフを名乗る人物から「アメリカ政府が国民を盗聴している」という内部告発が入ったりするが、ちょうど最近、アメリカ政府がネット上で情報収集を行っているという内部告発があったりして、見ていてもなかなかにリアルなのが面白い。

日本での放送はまもなく終わってしまうが、続きが待ち遠しい作品だ。
posted by としゆき at 22:36| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする