2013年03月03日

アレキサンドリア

エジプト'12-'13』、

ルクソール西岸』、

ルクソール東岸』、

アスワンへ』、

アブ・シンベル』の続き。

翌日は電車で地中海沿岸の街、アレキサンドリアへ日帰りの予定であった。カイロのラムセス中央駅を8時出発予定で、1時間前の7時頃にホテルを出発しようという事だったのだが、こちらに来てからの交通渋滞が余りにも酷いということで、さらに30分早く6時半には出発することに。案の定、道路は無数の車で埋まっており、クラクションは鳴りまくり、車線なんか無視されまくりで、ちっとも駅に到着しない。7時を回った頃には、この渋滞で大丈夫かなぁ…と少し不安になってきたが、そのうち高速道路左手にラムセス中央駅を見て通り過ぎたので、後は高速を降りてUターンし駅に向かうだけ

ところが、そこから先がさらなる大渋滞。じりじりとバスは進むものの、明らかにペースは落ちており、駅を通り過ぎてからの距離感とスピードから逆算すると、どうにも間に合いそうにない。現地ガイドのマックは、セキュリティやドライバーとアラビア語で何やら大騒ぎをしているが、添乗員は「このままだと間に合わないかもしれないですね〜」とのんびりしている。電車のチケットもあるから、簡単にリスケできるかどうかも分からないが、丸一日アレキサンドリアまで往復の予定だから、多少時間がずれても大丈夫だろう、ただ、時間がないからアレキサンドリア行きは中止です、とか言われたら辛いなぁ…等と考えていた。

時計も7時半を過ぎ、バスがぴくりとも動かなくなり、誰がどう考えてもアウトだと腹をくくり始めた頃、突然マックとセキュリティがバスを降りていく。反対車線はそれなりに車も流れていたのだが、その辺の車を適当に止めて何やらやっているな、と思ったら走って戻ってきたマックが突然「早く降りて!向こう側に渡って!」と叫ぶ。まさかのバス途中下車、道路ダッシュで横断、その辺で捕まえた車(観光バスでもなんでもない)にツアー客移乗という荒療治。添乗員も驚いていたが、怪我人でも出てたら一体どうなったことやら。僕たちのツアーは人数もそんなに多くないから良かったけれど、JTBとかHISとか阪急交通社とかの大集団だったらアウトだったろうな〜と思わせる。またこの捕まえた車が飛ばす、飛ばす。運転手もなかなか良い腕をしており、F1のように細かなブレーキングとハンドル捌きでどんどん駅に向かっていく。

と言うわけで、マックの機転というか、とっさのリスク管理(?)により、駅に着いたのが7時50分.。駅に着いたら着いたで露店の人ごみやら、車列やらを掻き分け構内へ。そこには何故か僕たちを待っていた駅の職員がいて、無事に電車まで案内してくれたのだった。後で聞くと交通事故があったとかで、いつもよりもずっと混んでいたらしい。とにもかくにも、事故もなく無事に間に合ってよかったが、今思い出すとちょっと怖い気もする。ちなみに渋滞はこんな感じ。

Egypt_TraficJam.jpg

向こう側に見える車列に捕まっていたバスを降りて、こちらへダッシュしてきたのだった。

さて、僕たちが乗ったのは一等車と聞いていたのだが、窓には「銃弾の跡か!?」と思わせるひびが入っていたりする。

Egypt_Train.jpg

車体も結構汚れていて、綺麗な観光バスに慣れているとちょっと…という気もしなくもないが、座席自体は結構広くて快適(もっとも、トイレは怖くて行けなかったけれど…)。アレキサンドリアまで2時間半程、朝早かったのでうつらうつらしたらもう到着していた。

Egypt_Train2.jpg

アレキサンドリアはお菓子、靴、シャンデリア、が名産品(?)らしく、街中にもそれらのお店がたくさん並ぶ。また、エジプトの貿易の95%がアレキサンドリア港経由という、人口400万人以上の大都市だ。カイロ同様、渋滞が激しく、駅前の広場には露店が並んでちょっとしたマーケットが立っているが、観光バスが通るたびに何人か轢いてしまうんじゃないかと怖くなるくらいカオスな状態。市内には路面電車も走っており、古い日立製の車体が使われている。見た目余りにもボロボロで、日立製(というか日本製)をあんまり前面に押し出したくない状態なのだが…。ちなみにエジプトで人気の日本ブランドは車ならトヨタ、家電なら東芝らしい。

さて、無事に到着したので、気を取り直してアレキサンドリア市内観光。最初に訪れたのはポンペイの柱。ローマ皇帝、ディオクレティアヌス帝が建てた図書館の柱のうちの一本だと言われている。今では一本だけがぽつんと立っているが、当時は400本もの柱が立っていたという。

Egypt_Pompey.jpg

ポンペイの柱の近くにあるのが、エジプト最大級というコム・エル・シュカファのカタコンベ。大きな骨が展示(?)されており、びっくりしたのだが人骨には大きすぎる。聞くと馬の骨だと言う。日本語の達者な現地ガイドのマック曰く「どこの馬の骨だか分かりませんが…」。ところでツアーに参加していた親子3人連れがいたのだが、女の子はどこの観光地に行っても大人しく一歩下がって見学していたのだが、なぜだかこのカタコンベだけは最前線で食い入るように見学していた。人間、何に興味があるか分からない…。このカタコンベでもカメラ持ち込み禁止で、入り口で職員にカメラを没収される人もいた。こちらの観光地の職員は、仕事熱心なのかそうでないのか極端で、いい加減極まりないセキュリティチェック(空港にあるようなX線装置があちこちにあるが、動かしていなかったり、ビービーなっても無視したり)もあるかと思えば、僕のリュックに入っていた小型の三脚(長さ10センチ程)を目ざとく見つけて預けさせられたり、仕事のクォリティの差が大きいのだ。

そしてバスは一路地中海へと向かい、そこで目にするのはカイト・ベイ要塞。かつて世界七不思議の一つにも数えられたファロスの灯台跡地に、15世紀、マムルーク朝スルタン、カイト・ベイによって建てられた。ちなみにファロスの灯台は14世紀に(またもや)地震で倒壊したという。

Egypt_Qaitbey.jpg

ところで歴史の好きな人なら、アレキサンドリアと聞けば図書館を思い出すだろうが、紀元前3世紀頃に完成した古代アレキサンドリア図書館は、火災で喪われてしまっている。その大図書館を現代に蘇らせようと地上地下11階建ての図書館が建設されている。今回は残念ながら訪れる事はできなかったが、プラネタリウム等も併設された、なかなか立派な施設らしい。

代わりといってはなんだが、アレキサンドリアの国立博物館を見学。地中海の海底から発掘された遺物が展示されており、なかなか面白い(以前、日本でも「海のエジプト展」が開催されている)。

Egypt_AlexandriaNationalMuseum.jpg

ところで、アレキサンドリアといえばクレオパトラ(7世)なのだが、彼女の墓はどこにあるのか不明らしい。マックはアレキサンドリアにあると思うが、発掘するには15メートルくらい掘らないといけないから、なかなか難しい…なんて事を言っていた。たしかにエジプトも都市部は大都会になっているし、そこに住む人々を動かして発掘するとか難しいのだろう。
posted by としゆき at 14:29| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | エジプト紀行2012-13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする