2012年09月18日

ダークナイトライジング

少し前の話になるが、映画『ダークナイト ライジング』を見てきた。『バットマン ビギンズ』、『ダークナイト』に続く3部作の最終編。僕個人はバットマンというと、どうしても子供のころやっていたいかにもアメリカという感じのアニメや、ジョージ・クルーニーの黒歴史とも言える『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』のイメージが強いのだが、この最近の3部作は重々しいストーリー・演出のシリアス調。『Mr.〜』以前の映画もダーク路線だったようだが、あんまり記憶に残っていないので、『〜ビギンズ』を見た時は、良い意味で期待を裏切られて面白かった。『ダークナイト』も、題名から「バットマン」が消えた事もあって、公開当初アメリカで大ヒットしているというニュースを見ても、始めはバットマン作品だと知らなかった。余談だが、この題名は"The Dark Night"だとずっと思いこんでいて、実際に映画を見るまで"The Dark Knight"(=バットマン自身の事)だという事に気付かなかった。

さて『ダークナイト ライジング』。原題は"The Dark Knight Rises"で、勝手に現在進行形にされた邦題にはいつものごとく不満なのだが、変な意訳をつけられるよりはいいか。映画は核ジャックされたゴッサムシティが舞台となり、刑務所から解放された暴徒が占拠する無政府状態の街は、まるで『マッドマックス』か『北斗の拳』かと言う雰囲気。前作で心身ともにダメージを受け、さらに今回の敵、ベインに一度は敗れ去るバットマンが、文字通り"Rise"してくるまでのストーリーは、165分の長丁場を感じさせない(実際、金曜日の仕事後に見に行ったのに、上映中一度も時計を確認する事もなく、最後まで興奮状態で見入ってしまった)。

キャットウーマン役で登場のアン・ハサウェイがかっこいい。マリオン・コティヤール演じるミランダとバットマンが良い雰囲気になって、ちょっと哀愁を漂わせるのだが、バットマンからの依頼を断り切れず、取って返すシーンの顔の表情がいい。ハッピーエンドを予感させるラストも素敵。

敵役との一対一の戦いだけを取れば、前作でのジョーカーとの戦いの方が「狂気」を感じさせて戦慄度合いは高い。単品の作品としても前作の方が好きかな。それでも三部作完結編として見どころはいっぱいだし、いかにも「面白い映画」という感じ(この作品を見に行った時、『アベンジャーズ』の予告編で「これが映画だ」って言うのが流れていたが、はてさて…)。

時間がなくて映画前に前2作品を復習出来なかったので、この作品のDVDでも出たら総復習をしてみたい。
posted by としゆき at 22:47| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月10日

真珠の耳飾りの少女

今夏は上野の森に、寡作で知られるフェルメール作品が3点も来日している。このブログでも何回か書いてきたが、フェルメール好きとしては欠かせないという事で、東京都美術館での「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」と、西洋美術館の「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」を観賞。

東京都美術館では、フェルメール作品でも有名な「真珠の耳飾りの少女」が目玉。やはり人気作品だけあって人だかりが出来ていたが、美術館側の配慮で、遠目からでも見たい人と是非近場で見たい人でコースが分けられている。近場組はロープで仕切られた順路を縦列で進み、絵の前を通り抜ける。あまりそこで立ち止まっていると係員に怒られそうになる(かくいう僕も、横歩きでゆっくり眺めていたら係員が近付いてきていたらしい)。



この辺の展示の工夫はなかなか良く出来ていて、一つの部屋の中の展示順路も分かりやすいし、館内のフロア移動もエスカレーターでスムーズに出来る。各絵画に付された解説も長すぎず、短すぎず、フォントも大きくて遠目からも読みやすい。目玉の「真珠の耳飾りの少女」以外も、なかなか見ごたえがあり、展示の流れも分かりやすかった。東京都美術館は2年間のリニューアル直後だという事だが、ソフトウェア面でも進歩があった様子。

ちなみに、あんまり前面に押し出されてはいなかったが、同じくフェルメールの「ディアナとニンフたち」も展示されていた。こちらは以前、「フェルメール」でも書いたように、同じく東京都美術館での「フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち」でも来日しており、観賞したことがあったが、フェルメール作品だと気付かずに見逃してしまった人がいたりして?



オーディオガイドでは武井咲がナレーションをして作品解説をしていたのだが、彼女はフェルメールと同時代のオランダ人少女(展覧会の宣伝で、「真珠の耳飾りの少女」の衣装を身に着けていたりした)という設定なので、ナレーション中でも「私たち、オランダ人にとって…」なんていうセリフが出てきたりして、思わず噴き出しそうになってしまった。ガイドの機械では対象絵画が画面に表示されたりして、非常に分かりやすい。こちらのサービス面も感心。

この日は、ついでにお昼を東京都美術館内のレストラン、IVORYで頂く。概して美術館や博物館併設のミュージアムカフェは雰囲気の良いお店が多いが、こちらのレストランもなかなか。ちゃんとしたコースも食べられる本格的なレストランで、この日はマウリッツハイス美術館展を記念した、オランダを意識させる特別ランチコース。

- ベネルクス風ニシンのマリネ アンディーブサラダ添え
- 魚介類のワーテルゾーイ風 スープ仕立て
- オランダビールで仕上げた牛肉のカルボナード フランドル風
- パンプリンのミルクアイス添え 真珠とラピスラズリと共に

ちなみに最後のデザートは、フェルメールが多様したラピスラズリの青色を意識し、さらにアラザンを真珠に見立てたもの。そして飲み物はバンホーテンのココア。美味しく頂きました。ちなみにこのレストラン、ローストビーフが名物らしい(今回のコースには含まれず)。

そして同じく上野公園内にある、西洋美術館では、フェルメール作「真珠の首飾りの少女」。



ベルリン美術館展ということで、特にオランダ絵画に絞った訳ではなく、むしろ彫刻等さまざまな展示もなされ、彫刻の量感が絵画の肉体表現に与えた影響等、普段はなかなか見られない比較論なんかもあって興味深い。だが、どうしても東京都美術館と較べてしまうのだが、余り見る人に配慮したとは思えない解説表示の小ささ、順路を考えず雑然と置かれた展示等、ソフト面では完敗。なお一層の向上を願う。

ちなみにこちらのオーディオガイドのナレーションは小雪。特にこれと言った演出があるわけでもなく、まあ、可もなく不可もなく、かな。

西洋美術館はあんまり来た事がなかったが、特別展のチケットで常設展も観賞出来る。とりあえず時間もなかったのでモネの「睡蓮」だけ駆け足で見て、美術館を後にする。

Monet.jpg

ところで本日9月10日には、皇太子殿下が西洋美術館でこの「真珠の首飾りの少女」を鑑賞されたというニュースが流れていた。既に東京都美術館の「真珠の耳飾りの少女」の方は8月に行かれている由。どちらも今月17日までなので、未見の方は是非どうぞ。
posted by としゆき at 21:35| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月03日

アームストロング

先日、8月25日、ニール・アームストロングが82歳で亡くなった。言わずと知れた、月面着陸を成し遂げたアポロ11号船長であり、人類で初めて月面を歩いた"ファースト・マン"だ。以前から読みたかったが後回しになっていた彼の伝記、『ファースト・マン』をアマゾンで注文。配送はしばらく先になりそうだが、彼(と彼のチーム)の偉大な業績を振り返りながら、ゆっくりと読んでみたい。

ところで、ネット上の記事で見つけたのが下記のリンク。

http://www.panoramas.dk/moon/apollo11/embed650.html

その記事によると、

----------引用開始----------
アポロ11号のニール・アームストロング船長が月面で撮影した画像をつなぎ合わせた、双方向パノラマ写真が作成された。カメラを左右に動かせるほか、ズームもできる。

これまでに12人が月の上を歩いているが、「月面を歩いた最初の人物」になれたのは1人だけだ。8月25日(米国時間)に亡くなったニール・アームストロングは、1969年に月面に着陸。同僚の宇宙飛行士バズ・オルドリンとともに歴史に残る偉業を達成し、着陸地点の詳細な写真を撮影した。

このパノラマ作品は、アポロ11号の着陸地点に連れて行ってくれるだけでなく、アームストロング船長がそこで目にしたものを見せてくれる。同氏自身が撮影した写真をつなぎ合わせた完全な360度の眺めには、月着陸船が着陸した平らで火山のような月面が写っている。風景の好きな部分でカメラを左右に動かしたり、ズームしたりしてコントロールできる。後ろではオルドリン飛行士が、地震計測機などのパッケージ(EASEP)の機材を降ろしている。

(中略)

画像をこのようにつなぎ合わせることは、アポロの時代にはまだ考案されていなかったため、このパノラマができたのは驚きだとニーベリ氏は話している。さらに、これら一連の写真を撮影するためにアームストロング船長が使ったハッセルブラッドのカメラには、覗き込むためのファインダーがなかった。宇宙飛行士が全体の風景を撮影するためには、カメラを胸に固定し、ひたすら正確な足取りで動き回るようにしなければならなかった。
----------引用終了----------

確かに月面に自分が立っているような錯覚に襲われるこのパノラマ写真、部屋を暗くして、はるか月面に思いをはせながら、彼の冥福を祈ることにしよう。
posted by としゆき at 23:23| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする