2012年05月12日

iPad読書

インターネット接続』でも書いたように、引越しの際にiPad2をもらったので、以前から興味のあった電子書籍に手を出してみる事にした。とはいっても、既成の電子書籍をバンバン購入し始めるわけではない。というのも、iPad2はあくまでもらえたから使ってるだけなので、あんまり機種依存した機能にどっぷりつかってしまうと他に動けなくなってしまうし、アップル自体は(一時期のマイクロソフト以上に)金もうけ主義が鼻について、個人的にはそれほど頼りにしたくないからだ(この辺は偏見に満ち満ちた勝手なイメージ)。

そこで手始めに、今まで大量の紙で印刷していたようなリサーチペーパーや、ちょっとした読み物なんかをPDFでiPad2に送り、端末上で読んでみることにする。カラーで見られるからグラフやチャートなんかも見やすいし(金融業界のリサーチはカラフルなのです)、読み終わってもゴミにならなくてエコな気分。

PDFファイルをiPad上で見るには、GoodReaderというアプリが一押しらしいのだが、とりあえず有料アプリだったので最初は敬遠。いろいろお試ししてみて、どうしても必要なら手を出してみる事にする。同じ理由でこれまた評判の良いらしいi文庫もパス。

さらにいろいろ調べてみると、SideBooksというのが良さそうだった。PDFの表示自体が快適らしい。さらにPDFをiPadに送るのにオンライン・ストレージのサービスであるDropboxを使おうと思っていたのだが、デフォルトでDropboxに対応してるというのもある(画面中央下部にDropboxと同期するボタンがあるくらい)。これまたアップル依存が嫌なのでiTunes経由はいまいち気が進まないのだが、一応対応はしているし、他のアプリから転送する事も可能。というか、今回使い方を調べるまで知らなかったのだが、iPadでは(iOSでは?)こうしたPDFファイルはアプリと独立に存在しているのではなく、あくまで各アプリの内部データという扱いらしい。慣れてないと非常に分かりにくい。

iPad用のDropboxとSideBooksは簡単にダウンロードできたのだが、何故か家のPC側にDropboxをインストールするのに一苦労。何度やってもフリーズしてしまい、一度はあきらめたのだが、翌日試したら何故かあっさり行けてしまった。お試しでPCに入ってたPDFファイルをDropbox経由でiPadに移して読んでみたが、これが実に快適。これからは週末のレポートも紙じゃなくてiPadで読む事にしよう。

で、今度はやはり既存の書籍をPDF化して本棚スリム化…という方向に考えが進むのだが、会社の後輩が自分でスキャンしてiPad読書してるらしい。見せてもらったのだが、やはりオススメはGoodReaderとi文庫との事。本当に定番アプリなんだね。スキャンした本はどうしても黄ばみがかってしまったり、カラーのページ何かはどうしてもムラが見えてしまうが、読む分には問題ないし、たとえば新書みたいにほとんどモノクロな物だったら全然OKそう。

スキャン代行という、著作権的に議論になっているサービスも世の中にはあるのだが、こちらについても会社の別の後輩がちょうど試そうとしているとの事で、出来栄えなんかも後で見せてもらおうかなと思っている。という訳で(「インターネット接続」はまだ続いてないのに)やはり後編に続く、かもしれない。
posted by としゆき at 11:09| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月03日

オーストラリア利下げ

今週火曜日に、オーストラリア準備銀行(RBA = The Reserve Bank of Australia)が50bps(=0.5%)の利下げを行った。マーケットでは25bpsがコンセンサスだったので、ちょっとしたサプライズ。為替市場でもAUDは瞬間的に売りで反応した。

で、東京時間1時半にその結果が出た後、会社の若手が「RBAってやるときは50ぐらいやるから、可能性としてはありうる」と言うのに対し、この道20年近いベテランの先輩曰く「そうかな。刻む人という印象があるけど」との由。という訳で早速見てみよう。

RBA_CTR.gif

90年代とかの「旧世紀」はやっぱりインフレ退治で金利も高かったんだなーと実感出来る。金融ではおなじみの「70の法則」という物があって、それは年率rパーセントで運用した時に倍になるまでの期間は、おおよそ70/r年という物。グラフを見ると1990年末とかは12%もの高金利だから、6年くらいで倍になったのかーと、超ウルトラ低金利の現代日本に住む身としては隔世の感(って、本当に隔世なんだけど)。もっとも、ここでいう"Cash Target Rate"というのは短期の金利なので、本当はその金利で5年も6年も運用できないのだけれど、それはさておき。

ちなみに70の法則はlogの近似から簡単に出るのだけれど(高校生の方、是非どうぞ)、金利がここまで高いと1次近似では近似が悪くて、「70の法則」じゃなくて「72の法則」の方が正しかったりする。ので、上の計算で約6年というのはかなり良い見積もりなのだ(正確には〜6.116年)。いろいろな金利に対して、年率複利運用が倍になるまでの期間と、「70/72の法則」による近似をグラフにしたものが下の図。

LawOf70.gif

これだけじゃよくわからないので、正しい値と両近似との差を見てみると、「70の法則」の近似が大変良い事、それでも5%を超えてくるくらいから「72の法則」の方が近似が良くなる事、が分かる。いずれにせよ、概算としては実に使いやすい法則なのだ。

LawOf70_diff.gif

閑話休題。で、このRBAの金利はほぼ毎月(原則第1火曜日)開催される金融政策決定理事会で議論されアナウンスされるのだが、各会合毎の変化幅を見てみると…

RBA_CTR_Change.gif

金利の絶対水準が違う90年代はともかく、今世紀に入ってからはほぼ25bps毎の微調整が多いかな?という気はする。リーマンショックのあった2008年以降を見てみると…

RBA_CTR_Change_2008-.gif

なるほど、あの狂乱の時代直前にこの業界に入った人からすると、50bps、100bps、あたりまえ〜というバナナのたたき売りをする人に見えてしまうのも仕方がないか。ただ、リーマンショックはあっても、好調中国経済に引っ張られて好景気を享受したオーストラリアは、2009年には利上げモード(金融引き締め)に入っている。思えばあの頃はアメリカもいつ超金融緩和から脱するのかという「出口政策」の議論がされていたけれど、欧州危機の中で「一体何の話だったんだろう」という、これまたたかだか数年前なのに隔世の感…

そんな中、中国経済の減速も議論される今、市場の一歩先を行く50bpsの利下げ。日銀に緩和しろ、しろという外野の声もうるさいけれど、それでも金利が3.75%もある国とは比較にならないからなぁ。日銀は物価見通しに(市場のコンセンサスよりはずっと)強気のようだけれど、日本で普通預金金利に1%なんて数字を見る事が出来るのは一体いつのことやら。
posted by としゆき at 23:48| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | お仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする