2011年12月26日

ベトナム料理

個人的に、昔から辛い味が苦手なので、東南アジアに代表されるようないわゆる「エスニック料理」は苦手だった(もちろん、麻婆豆腐や坦々麺も苦手)。ところが周囲には辛味ファンが意外に多く、会社の人たちとも近所のタイ料理屋さんに良く行ったりする。もっとも、タイ料理といえども全部が全部辛いわけじゃなくて、僕はよく「辛くないガッパオ」を注文していた(ガッパオはいわば挽肉ご飯。個人的には辛くする必然性を全く感じないのだが…)。研修でロンドンに滞在していたときも、同期でよくタイ料理屋に入り浸っていたが、そのときもパッタイ(焼そば)ばかり食べていた。

また、エスニック料理にありがちな独特の風味も苦手なことが多くて、たとえばパクチーの香りなんて苦手なものの極みだったりする。ウナギを食べる時も山椒は不要だし、お刺身やお寿司のワサビも必要最低限でいいし(昔はなくても良かったのだが…)、お蕎麦に薬味は入れないし、ラーメンの胡椒・カレーのラッキョウ・牛丼の紅生姜なんて意味が分からない。和食ですらそうなんだから、食べ慣れない異国の料理となればなおさらだ。

ところが、最近ベトナム料理でとっても美味しいお店がある…とオススメされて、半信半疑でトライしてみることにした。

まず行ったのは、ベトナミーズ・シクロ。六本木駅から歩いてすぐで、お店の様子はなかなかおしゃれな内装(僕が行ったときは結婚式の二次会をやっていた。そういう用途にも使える雰囲気)。定番の生春巻から初めて、メニューから辛くなさそうな物を選んで食べてみたら…あれ、意外にいけるかも。パクチーも確かに入っているが、それだけ単体で食べるのでない限り意外と味のアクセントになって悪くない。年齢とともに味覚も変わっていくのかもしれないが、食わず嫌いだった部分も大きいかも…と少し反省。

そして広尾のkitchenというお店もオススメという事だったのだが、こちらは週末・祝日お休みということで予定が合わず。

そこで本命中の本命、ミ・レイに向かう。食べログではベトナム料理ランキング3位らしい。場所はなんと蒲田。普段なかなか来ないので道に迷ったりしながらたどりついてみると、そこは怪しげなお店の並ぶ一帯、そして目当てのお店はお世辞にもきれいとは言えない雑居ビルの2階。恐る恐る足を踏み入れてみると、お店の中はそれなりにこざっぱりしていて、お客さんも多く人気店の様子。

今回も生春巻から始めてみるが、これが具沢山で実においしい。甘めのタレもぴったりで、パクチーも気にならない。シクロの生春巻も悪くなかったけれど、こちらの方がずっと好印象。そして何より美味しかったのが牛肉とレモングラスのサラダ。料理自体も美味しいが、裏技としてエビせんべいを注文し、それに乗せて食べるというやり方がある。食べにくかったので上下をせんべいで挟んでみたりしたが、これがまた絶品。さくさくしたエビせんべいを噛み砕くと中から柔らかなサラダの食感。他に何皿か食べてみたが、この料理が一番美味しかった。いろいろ料理を食べすぎて、最後に頼んだ骨付きロースと目玉焼きのせご飯を残してしまったのが心残り…。

ビール党の僕はご当地ビールを頼むのが常だが、今回もベトナムのビール、「333」(バーバーバーと読むらしい)。アジアのビール全般がそうだが、さっぱりした軽い飲み口で、これまた料理ととっても合う。

全般的にミ・レイの料理は大満足。わざわざ遠くまで食べに来た甲斐があった。ベトナム料理は東南アジア系でも食べやすいらしいから、ここからタイ料理等にも手を伸ばして、食べに行くお店のレパートリーを増やして行きたい。
posted by としゆき at 18:50| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | お食事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月25日

フェルメールと第九

3連休最終日の25日は渋谷で「文化的」なクリスマスを過ごす。

まずはBunkamuraザ・ミュージアムでの「フェルメールからのラブレター展」。今年の地震直後の日記、『週末のBunkamura』で書いたように、改装休館だったBunkamuraが復活、フェルメールの絵画3点を含む17世紀オランダ絵画の展示会が23日から始まっている。

今回のフェルメール作品3点は、「手紙を書く女と召使い」(アイルランド、ダブリンのナショナルギャラリー所蔵)。こちらは以前、東京都美術館での「フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち」でも来日している(『フェルメール』参照):



「手紙を書く女」(アメリカ、ワシントンのナショナルギャラリー所蔵):



そして今回の目玉、「手紙を読む青衣の女」(オランダ、アムステルダム国立美術館所蔵):



「手紙を読む青衣の女」は徹底的な修復作業が行われ、今まで考えられていた以上に鮮やかな色彩が蘇ったとして修復後日本で世界初公開だと言う。確かに修復前後を較べると(そのための映像展示がある)、画面右下の椅子の鋲があらわになったり、女性の青衣の色合いが別物の様にくっきりしたりしている。

フェルメール好きとしては欠かせない展示会。来年の3月14日までなので、是非どうぞ。

そしてその後は、昨年に引き続き(『An die Freude』参照)、NHKホールでの『NHK交響楽団 ベートーヴェン「第9」演奏会』。今年の指揮はスタニスラフ・スクロヴァチェフスキ。1923年生まれと言う高齢で、指揮台に登る足元がおぼつかなかったり、演奏後の退場もたどたどしい足取りではあったが、演奏自体はしっかりしていた。

昨年は外国人4人だった声楽も、今年は安藤赴美子(ソプラノ)・加納悦子(アルト)・福井敬(テノール)・福島明也(バリトン)と日本人4人を揃え、合唱は昨年と同じく国立音楽大学。

そして昨年の日記にも書いたとおり、CDが欲しくなって結局、フルトヴェングラー版を買ってしまった。今もそのCDをかけて、今日の演奏の余韻に浸りながらこの文章を書いているが、やっぱりこの曲を聞くと年の瀬を感じてしまう。本場ドイツはライプツィヒでも大晦日に演奏されるらしい。遠くドイツでベートーヴェンを味わいながら年明けを待つ…いつかはそんな年越しも経験してみたいものだ。

Eテレ(教育テレビ)で大晦日の夜8時から放送予定だそうなので、会場に足を運べなくて、それでもこの曲を聴かないと年が越せないと言う方はこちらをどうぞ。

posted by としゆき at 22:51| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月09日

マネーボール

映画「マネー・ボール」を見てきた。原作は「ライアーズ・ポーカー」でデビューし、最近では「世紀の空売り」も面白かったマイケル・ルイス。貧乏球団オークランド・アスレチックスが、ニューヨーク・ヤンキースをはじめとする金満球団に互角以上に戦えている裏側を描いたノンフィクション。セイバーメトリックスと呼ばれる定量的・統計的な試合分析に基づいた選手起用を目指し、単なる打率やエラー数といった伝統的な指標よりも、出塁率や長打率を重視する。その背景には、野球を27個のアウトを取られるまでは終わらない競技と定義し、勝利に直結する(と思われる)得点を挙げるためにはどうすればよいのか(どういう指標と得点の相関が高いのか)を考察する。盗塁や犠打はアウトになる確率が高く、得点「期待値」を高めないので評価しない。セーブ数なんてのは人為的に嵩上げ出来る。だから「平均よりちょっと上の実力を持つ投手にクローザーをまかせ、セーブポイントをたっぷり稼がせて、高く売り払う事だってできる」。

そうした新しい価値観に気づかず、不当に評価されたりされなかったりする選手の年棒間の歪みをついて、「不公平なゲームに勝つ技術」(原作の副題、"The Art of Winning An Unfair Game")を追求するアスレチックスのGM、ビリー・ビーンを描いた作品だ。マイケル・ルイスの本は好きだし、2004年に日本語版を見た時、あまりのおもしろさに周囲の人にすすめまくっていたので、映画化を楽しみにしていた。

映画ではブラッド・ピットがビリーを演じ、プロデューサーとしても名を連ねる。見終わってのとりあえずの感想は?うーん、原作の方が面白いかなぁ。原作ではほとんど(2か所くらいしか)言及されなかった娘が映画では重要な役どころだし、原作では非常に盛り上がるドラフト会議の場面が出てこない(選手選考会議は出てくるが)。なぜセイバーメトリックスが有効なのかを詳細に論じている原作に比べると、映画版ではアスレチックスの強さの秘密が今一つ分かりにくいのではないだろうか。

僕なんかが読んでいて一番盛り上がるのは、原作の第6 章、「不公平に打ち克つ科学」。セーイバーメトリックスのデータ分析を、オプショントレーダーに喩えたりしている。マイケル・ルイス自身が元ソロモン・ブラザーズの営業出身だが、金融業界に足を置いている人間にはもっとも興味深い部分だろう(余談だが、「セイバー」と聞いてSABR=Stochastic Alpha-Beta-Rhoを想像してしまう僕は、金融業界でも相当狭い分野の人間かもしれないが)。

さて、物語の中心は、ビリーが本格的にセイバー・メトリクスを駆使してチームを作り、ドラフトで選手を起用し、トレードで「割安な」選手を補強して臨んだ2002年シーズン。ビリーの意向を無視して選手起用を続けるアート・ハウ監督に対抗するため、彼お気に入りの選手をトレードで放出したりする。そしてぐんぐん順位をあげ、ついには球団史上初の20連勝を達成する。映画ではこの過程がドラマチックに描かれているが、原作では第11章のエピソードで、ほんの一部分。あくまで統計的に勝利数を積み上げる戦略を踏襲するビリーの台詞がふるっている。曰く「しょせん、ただの1勝さ」。

この20連勝自体は事実であり、11対0から11対11に追いつかれて、最後にまた突き放すというマンガみたいな展開も現実通り。試合を決めたのも、原作・映画でも重要なキャラクターとなる「割安」選手の代表格、スコット・ハッテバーグ(肘の神経断裂で捕手が出来なくなったところ、ずば抜けた出塁率をビリーに見込まれてトレードされてきた)のホームランと言うのも出来すぎ。そして、21試合目は0対6と大差で破れているのもご愛嬌。

原作ではハーバードを卒業してビリーの片腕となるポール・デポデスタだが、映画脚本での自分の描き方が気に食わなかったとかで、映画版では架空の人物、ピーター・ブランドとして描かれている。彼がオーナーと電話しながら選手の年棒をリクエストし、要求が通った時のガッツポーズがかわいらしい。

映画の興行的な成績はどうなるのか良くわからないが、原作はぜひ読んでほしい。

マネー・ボール
posted by としゆき at 22:34| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月06日

2位じゃダメ

今朝、CFA受験向けテキスト出版でおなじみのKaplan Schweserから"Breaking News"と題したメールが届いていた。それによると、長らくKaplan SchweserのライバルでもあったStalla(こちらもCFA向けテキストでおなじみ)が、Schweserに資産売却を行うという。

----------(引用開始)----------

On December 2, 2011, DeVry, Inc. - Stalla's parent company - announced the sale of Stalla's assets to the Schweser Study Program - an operating unit of the Kaplan University School of Professional and Continuing Education.

----------(引用終了)----------

僕自身はSchweser派だし、実際にユーザー数はSchweserの方が多いようだから特に大きな混乱はないかもしれない。CFA受験をするためには、CFA Instituteの教材テキストを購入する必要がある。ところがこのテキスト、膨大な分量でとてもとても読んでいられない?ということで、Schweserのような協力会社の出版する補助テキストを購入、勉強する人が多い(というか、ほぼ全員そうなのでは?)。

Stallaは例が豊富で分かりやすい反面、まとめ度合いが低くて勉強が大変(∴本来のテキストでなく、補助テキストを使う意味がない)という意見があったようだ(僕は使ってないので伝聞だが)。そういう事もあって、ユーザー数に差が付いてしまい、今回の撤退になったのかもしれない。インターネット等での口コミ情報は、一度そうした評判がついてしまうとなかなかひっくり返せないし。やっぱり「2位じゃダメ」なんです。

補助テキストのライバル関係と言えば、日本の証券アナリストでも、経済法令研究会、TAC(公務員試験等でもおなじみ)、そしてABC証券アナリスト受験対策室という3大テキストが存在する。僕が以前受けた時(『証券アナリスト』参照)は、TACというと公務員試験のイメージが強いし、ABCは聞いた事もなくてなんか良く分からないしで、なんとなく経済法令研究会版を1次試験から使っていた。ところが、経済法令研究会は何故か2011年2次試験用テキストを出版せず、さらに本屋に在庫として残っていた2010年版も緊急回収していた。何か誤植でも見つかったんだろうか?仕方ないので2次試験からTAC版に乗り換えたが、これは喰わず嫌いで意外に使い易かったことが判明。やはりテキストとか参考書、問題集というのは、どれが良い悪いというのもあるかもしれないが、選んだものをじっくり使い倒す方が重要なのだろう。

CFAの次回の試験(Level II)は来年6月の予定だが、まだ何にも手をつけてない。そういえばSchweserからテキストやCDも届いていたし、ご丁寧にLevel Iの復習まとめテキストまでついてたなぁ?。またあの膨大な英語と計算問題に振り回される日が来るかと思うと今から気が重いけど、頭の体操だと思って頑張ろう。
posted by としゆき at 20:01| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | お仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする