2011年01月23日

ソーシャル・ネットワーク

映画『ソーシャル・ネットワーク』を見てきた。最初は映画内容についてよく知らず、最近注目のフェースブック(創業者のマーク・ザッカーバーグは2010年末にタイム誌恒例の"Person of the Year"に選ばれている)のちょうちん映画かと思っていたのだが、「めざましテレビ」で取り上げられ、ザッカーバーグの「陰」の部分も描いた作品だと知って興味を持った。日本だと、たとえば「沈まぬ太陽」の映画化にあれだけ時間がかかったのに、この辺りはさすがアメリカと言うべきか。

スタッフ的には、監督のデヴィッド・フィンチャーよりも脚本のアーロン・ソーキンが目を引いた。僕の好きだったドラマ「ザ・ホワイトハウス」(原題"The West Wing")の脚本を第4シーズンまで担当し、降板と共に視聴率も低下したとかしないとか。ちなみにマイケル・ルイスの「マネー・ボール」映画化でも脚本担当。「ザ・ホワイトハウス」でもお馴染みの、膨大なセリフを機関銃の様に発する脚本はこの映画でも生かされ、めざましテレビや映画のパンフでも、場合によっては200テイクも繰り返して撮影されたエピソードを紹介している。それは映画のオープニングでいきなり発揮される。ザッカーバーグが恋人エリカと交わす超早口のやり取りで、ちょっと寝不足気味だった僕も一気に映画に引き込まれる。ザッカーバーグ本人も超早口な様だが、字幕の回転速度も速い、速い。

物語は、エリカに降られて酔ったザッカーバーグが、ハーバード大学の各寮ウェッブをクラックし、女子学生の顔写真でミスコンを行うサイトを一気に作成、2時間で2万2千アクセスを受けるところから始まる。理事会と女子学生を敵に回しながらも、そのプログラミング能力を見込まれ、キャメロンとタイラーのウィンクルボス兄弟からハーバード大学生専用のSNSサイト「ハーバード・コネクション」開発スタッフにスカウトされる。裕福な家庭に生まれ、ボート部員として活躍(二人は後に北京五輪で6位入賞)、大学のエリート団体メンバーでもある二人に反発したのか、ザッカーバーグは唯一の友人とも言えるエドゥアルド・サベリンをCFOにフェースブックを作り始める。後にあのナップスターを創業したショーン・パーカーと知り合い、ベンチャービジネスの夢を熱く語るショーンに魅せられる。ザッカーバーグは意図してかせずか、ショーンが見つけてきた資金源のヘッジファンドともに、堅実なビジネスを目指すエドゥアルド追放へと繋がっていくのだった…。

物語後半はウィンクルボス兄弟、そしてエドゥアルドからの2件の訴訟を受け、弁護士を交えた3者の話し合いの場面に、過去のエピソードがフラッシュバックする構成で進んでいく。パンフで監督が語るように、誰かを善・悪の単純な視点で描く事はされていない。どういうラストシーンにするんだろうと思っていたが、この映画の静かなエンディングはなかなかの名場面。

ところでこの映画の最初の方でスタッフ名が流れるところで気付いたが、製作総指揮はケヴィン・スペイシー。あの「ラスベガスをぶっつぶせ」(「ラスベガスをぶっつぶせ」参照)でもそうだったが、調べてみるとこの映画の原作も「ラスベガス〜」と同じくベン・メズリック。彼による『世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男』執筆前に書かれた企画書が映画原作と言う事で、書籍版は厳密な意味での原作ではないが、彼の作品は基本的に面白いので先程早速amazonで注文。今日中に届くはずなので、眠れるのは何時になるやら…。
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2011年01月17日

横山光輝

年末年始に実家に帰ったときに、本棚にあった『横山光輝 三国志事典』と『横山光輝 三国志おもしろゼミナール 』を見つけた(現在はどちらも絶版の模様)。横山光輝の三国志自体は、文庫版全30巻を持っているので、懐かしく眺めることが出来た。

ちょうど今月からBSフジで『三国志 Three Kingdoms』が始まったところだ(毎週月曜日午後6時〜)。第1回は曹操による董卓暗殺失敗が描かれており、本日の第2回は董卓の追求の手から逃れようとする曹操と、何故か突然「桃園の誓い」が放映された。全18話だということなので、どうも第一部の「群雄割拠」が放映されるらしい。前篇DVD-BOXとして、この「群雄割拠」、第2部「中原逐鹿」、第3部「赤壁大戦」がセットになったものが売られている。後篇は今年陽春発売予定だとか。第一部の出来が良かったら買ってみようかな。

三国志 Three Kingdoms 前篇 DVD-BOX

ちなみに中国古代物のテレビドラマと言えば、WoWoWでも『中国歴史大河ドラマ「孫子《兵法》大伝」 』(全35話)が始まった。いわずと知れた中国の春秋時代、呉の名軍師である孫武を主人公にした作品だ。孫子の兵法は海外でも人気が高く、マーケッ関係者の中でもバイブルとして読んでいる人がいるとか、いないとか。「知彼知己者、百戦不殆」(いわゆる、「敵を知り己を知れば、百戦して危うからず」)が、相場にも通じるということかもしれない。

横山光輝の描く中国物は『三国志』が質・量・人気共にずば抜けているのだろうが、他にも面白い作品を書いていて、この孫武の話も、彼の『史記』に出てくる(というか、孫武の話が出てくる司馬遷の『史記』を、彼が漫画化したのだけど)。ちょうど『史記』文庫版の第1巻〜第2巻辺りがWoWoWドラマの時代なので、読み返してみたところ、面白くてついつい11巻全部読んでしまった。春秋戦国時代を経て、秦による中国統一、項羽と劉邦の戦い、そして司馬遷が宮刑を受け、『史記』を執筆するきっかけとなった匈奴との戦い等と続く。

横山光輝には、そのものずばりの『項羽と劉邦』と言う作品もあり、こちらは『三国志』後すぐに連載された作品らしい。当然『史記』とも話がかぶるのだが、前者では劉邦の漢による中国統一で話が終わっている。「項羽あっての劉邦ですし、皇帝になってからの劉邦は、猜疑心のとりこになって、功労者まで疑うようになって」しまうので、「漢楚の合戦物語として完結させ」たと言う。僕は『史記』より先に『項羽と劉邦』を読んだので、その時は「その後」が気になったのだが、『史記』を読んで解決した(他の歴史小説でも読めば、すぐ分かったのだろうが…)。

『項羽と劉邦』で、劉邦が韓信に出陣を命じたとき、渋る韓信に対して劉邦は斉王の地位を約束する。と言うわけで、一時期、漢(劉邦)・楚(項羽)・斉(韓信)の天下三分がなりかけた時期もあったりして(実際、説客の蒯通(かいとう)からそれをすすめられたりもする)、当時の王、あるいは国と言う関係が良く分からなくなっていた。そもそも春秋戦国時代だって、周王朝というれっきとした「天子さま」がいたわけで。『史記』を読むと、その辺りが整理されていて多少なりとも分かりやすかった。まあ、日本でも足利将軍家がありながら、日本全国文字通り戦国時代だったりしたようなものなのだろう。

さらに横山光輝には『殷周伝説』と言う作品もあり、太公望を軍師とした周による殷打倒を描く。妖術やら仙人やらが次々と出てくるので、『三国志』、『項羽と劉邦』が好きな向きからすると、ちょっと違和感を覚えるかも知れない。時代的には『殷周伝説』→『史記』・『項羽と劉邦』→『三国志』と続く。僕好みの面白さで言えばこの逆順かな。
posted by としゆき at 21:07| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月02日

ケータイ大喜利で初笑い

あけましておめでとうございます。

年末は30日に地元に帰省して、大学時代の寮仲間と忘年会。一泊したあと大晦日に実家に帰ったが、その前に食べた朝食は「スガキヤ」。東海3県出身者は必ず知っているラーメンのチェーン店だ(ソフトクリームも定番商品)。以前、高田馬場に店舗があって行ってみたかったのだが、機会を得ないまま閉店。と言うわけで、多分15年以上食べていなかったスガキヤの味は、あのニューヨークにあるMOMAでも売っている名物・ラーメンフォークと共に、随分と懐かしいものだった。

MOMAスガキヤラーメンフォーク

雪の降る中、静かに年を越し、慌しく元日には上京する。年末年始のお休みスケジュールがタイトだとか、新幹線が混んでいてチケットが取りにくいとか、理由は様々なのだが、最大の理由は『着信御礼!ケータイ大喜利 お正月スペシャル』生放送のスタジオ観覧のため。ケータイ大喜利は今田耕司・板尾創路・千原ジュニアの司会陣(板尾は審査委員長)で、お題に対して答えを携帯で投稿する番組。僕もかなり好きな番組で、暇なときは自分でも投稿したりするものの、やはりレベルが高くて一度も読まれず。一度でいいから「初段昇格〜」の声を聞いてみたいものだが…。

そんな訳で夜9時過ぎに渋谷のNHKへ。生放送は23時30分からの88分だが、1時間以上前に観客席についいて所謂「前説」を受ける。玄関前で行列してたときから、ちょいちょい面白い話をしていたスタッフの女性がプロデューサー(越後さん)だと判明。毎週土曜日に届くケータイ大喜利のメルマガ主筆でもあるらしい。

放送少し前にゲスト(里田まい、ユージ、阿藤快、ブラックマヨネーズ)と司会陣がスタジオ入り。ブラマヨ吉田は顔色が悪過ぎるけど二日酔いか?今田・ジュニアの二人も思ったよりテンション低くて、あれれ?と思ったけれど、本番が始まったらきっちり仕事をするのはさすがプロ。

今回は全部で5つのお題。

お題1、『「息子が初めて彼女を連れてくる!」アホアホ一家 何をした?』に対して、
   ・アドバルーンを上げて歓迎
   ・玄関前でアーチを作ったまま待っている
と言う、アンテナ2本柱判定(審査委員長・板尾による採点で、携帯の電話受信度になぞらえて1本〜3本で評価する)が続き、ややスローなスタートとなったものの、その後の
   ・表札を「山田」から「白鳥」に変えた
で火がつき、僕的に気に入ったのは
   ・画面に映る「アナログ」の文字をテープで隠した
きっとこの答えを投稿した人は、まだ地デジ化が済んでいないのでは?

ケータイ大喜利に良くあるのだが、前に読まれた答えを受けて関連事項や展開をしていく投稿が増える。今回の「アホアホ一家」では、途中の今田の「アホアホ一家、よーペン使いますね」と言うコメントを受けて、「書き物」ネタが増えたりする。最後に読まれた答えも
   ・表札の下に「別荘」と手書きした
だった。

ちなみにこの事は、wikipediaでの「ケータイ大喜利」の項目にも「かぶせネタ」と言う形で紹介されている。そこに出ている例がふるっていて、

『かぶせネタの一例として、2009年5月2日放送中に次の三部作が成立した。
 ●お題2:誰が行くか!「2泊3日○○○ツアー」とは?
   ・2泊3日他社のツアーを尾行ツアー
   ・2泊3日他社のツアーを尾行ツアーを尾行ツアー
 ●お題3:10文字作文。テーマは「気まずい」
   ・尾行ツアーがばれた。』

お題2は『NHKの人気キャラクター ななみちゃんがお正月番組に登場 「ニセモノだろ!」 何と言った?』。ななみちゃんネタは以前にも登場した人気ネタで、その愛くるしいキャラクター(スタジオで実際に着ぐるみを見ると、ほんとに可愛い)と声に全く合わない毒のあるセリフがよく投稿される。最初に今田が「今年の抱負、1年はどんな年にしたいですか?」と聞いたのに、「ケータイ大喜利のレギュラーになりたい〜」と答えてスタジオ大爆笑。「意外と野心家ですね」「若手芸人みたいな夢を持ってます」と言うツッコミが最高。

このお題への投稿は完成度が非常に高く、最初の答え、
   ・正月はギャラが良いんだ〜
から始まり、
   ・ひな段芸人は黙ってて
(ブラマヨの二人がいっせいに突っ込み)もいいし、僕のお気に入りは
   ・みんな彦根城に遊びにきてね
この次の
   ・チデジカだよっ!!(表記ママ)
と共に、「全部のキャラクターやったろう思ってんちゃう?」と言う突っ込みが。ちなみにこの、ひこにゃん→地デジカの流れも、上で書いたかぶせネタの一例だろう。

さらに笑ったのはゲストをいじる
   ・JOYはキャスティングできなかったの?

   ・おい小杉 タバコ買うてこいや
前者ではゲストのユージが本気で落ち込んでいた(お題終了後、今田に「ななみちゃん自身はJOY君とユージ君とどっちが好き?」と聞かれたときは、本物の(優等生)ななみちゃんの答えは「どっちも好きぃ〜」)。

最後の答えは
   ・どこに行っても笑福亭がいるよ
で、今田は爆笑。お題2は3本続出の好結果であった。

お題3はまだ答えを読まれた経験のない人限定の「ルーキー・オオギリーグ」。『ハンバーガーショップにて 「店員にナメられてるなあ…」なぜ?』。個人的にはあんまり琴線に触れなかったのだが、司会陣には好評だったようで、番組最後に最優秀作品賞を受けたのは、このお題に対する答え
   ・常に白目
であった。板尾の好きそうなネタなのかなぁ。

お題4はこれまた定番。『なんじゃそれ!「小6国語」テレビ欄に書かれた見出しとは?』。教育テレビを擁するNHKっぽいお題だが、投稿も力作揃いで、ケータイ大喜利ファンには有名なレジェンド、千葉県はライチンゲールさんの作品
   ・「、」でキメろ、「。」で締めろ。
が面白い。その後も、
   ・漱石夏目のすべらない小説
   ・明日使える罵声
   ・我輩が猫だ!いや我輩が猫だ!じゃあ我輩も猫だ!どうぞどうぞ
(今田「ゲストでダチョウさん来ただけや」)と思いっきり笑わせてくれる。

ところで、この番組は背景が青色のクロマキーで、そこにCGが合成されているのだが、「うさぎが跳ねていますね〜」と言うセリフにブラマヨ吉田が思わず後ろを振り返って確認したところを今田に突っ込まれる。するとすかさずスタッフもCG合成を切って、ただの青い壁を映し出す遊び心。スタジオにいる僕たちも青い背景を見ているだけだが、フロアに置かれたディスプレイでCG合成後の画面を見ることが出来るのだった。

最後のお題5も人気企画、ゲストに実際に答えを読み上げてもらう形式で、『成人式の来賓あいさつ 「新成人に何てことを…」阿藤快さん 何と言った?』。答えもさることながら、阿藤快の読み方自体が面白い。
   ・こんな所でよく育ちましたな〜
   ・頑張って社会の歯車の一つになってください
   ・明日使える罵声を今から教えます!
(ここでもかぶせネタ)と続き、今田が阿藤快の読みっぷりに大受けしていたのが、
   ・人生は早咲きタイプ 遅咲きタイプ そして咲かないタイプ!
そして、本日最後の答えは
   ・今日は君達の未来を暗示するようなどしゃぶりの雨です
と、阿藤快、毒吐きまくり。もちろん、本人じゃなくて投稿なのだが、実際には言わないだろうけれど、何となく言っててもおかしくない気がする、と言う読み上げ企画の典型的な面白さを楽しめた。

本日の投稿は全部で340,602本…そりゃ、なかなか採用されないよな〜。ちなみにこのお正月スペシャルは99回目の放送。100回記念スペシャル番組が今月の15日と22日の深夜0時から放送予定ということなので、お楽しみに。

番組終了後(NHKを出たのは1時半頃)、二千円の交通費と、ケータイ大喜利記念グッズのボールペンをもらう。3人の似顔絵と、裏面には過去の作品例が載った紙が巻き込まれているペンなのだが、作りがちゃちなのか、この写真を撮っていたら壊れてしまった…ブログや口コミで2回くらい自慢して下さいと言っていたプロデューサーの越後さん、すいません、2回目は果たせなさそうです。

NHKpen.jpg

ところで僕を知っている人で、番組を録画した人は隠れキャラの様に観客席に映っている僕を探してみて下さい。
posted by としゆき at 15:57| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする