2010年12月26日

An die Freude

NHK交響楽団によるベートーヴェン「第9」演奏会に行って来た。日本では第9の演奏は年末の恒例行事。N響なら演奏にも文句はないと言う事で喜んで渋谷のNHKホールへと向かう。

指揮者はヘルムート・リリング。僕は知らなかったが、バッハの専門家として知られ、あのバーンスタインのお弟子さんらしい。N響とは初共演との事。タマラ・ウィルソン(ソプラノ)、ダニエラ・シントラム(アルト)、ドミニク・ヴォルティヒ(テノール)、ミヒャエル・ナジ(バリトン)、そして第9に欠かせない合唱は国立音大から。

ところで、コンパクト・ディスクの演奏時間が74分に決まったのは、この第九が収まるようにしたため…と言う説があり、実際に少し前の日経新聞夕刊でもソニー元社長の大賀典雄がそのエピソードを紹介していた。ちなみに彼は東京藝大の声楽家出身。

と言うわけで、今回の第9も1時間を越える演奏時間。休憩もなく第1楽章〜第4楽章までぶっ続けで演奏される。第九は結構好きな曲なので、以前はCDをよく聞いていた。「合唱」部分が含まれる第4楽章だけでなく、第1楽章、第2楽章も好きなのだが(何故か第3楽章はそんなに好きではない)、やはり目玉は第4楽章。第3楽章が終わるとともに、最初からオーケストラ後方で席に着いていた合唱団がすっと立ち上がると、否が応でも気分が高まる。

そしていよいよ、バリトンが

"O Freunde, nicht diese Toene!"
『おお 友よ このような音楽ではなく』

と歌い上げ始める(歌詞・訳は本公演パンフレットから)。有名な

"Freude, schoener Goetterfunken,
Tochter aus Elysium,
wir betreten feuertrunken
Himmlische, dein Heiligtum."

『喜び それは美しい神々の火花
至福の国に住む娘
私たちは燃えるような陶酔のうちに
天上的な喜びよ あなたの神殿に登る』

と言う部分は、中学の音楽の授業で丸暗記させられたので今でも歌詞が記憶にあるが、やはりホールでプロの歌声を聞くと違うものがある。最近は歌い手として第九に参加する企画も多いようだし、いつかやってみたい気もする。

演奏終了後、鳴り止まない拍手に歌手・指揮者は3回も舞台に戻って挨拶していたが、その後の合唱団の退場に時間がかかること、かかること。聴衆も三々五々帰り始めてしまい、合唱団への拍手はどうしても疎らになってしまう。全員が退場するのに5分程度かかるだろうか、それでも最後の数名には大きな拍手が起こったのはご愛嬌。

帰宅後、第九のCDが欲しくなっていろいろ調べたのだが、やはり玄人筋に受けているのは1951年のバイロイト音楽祭、フルトヴェングラー指揮のライブ版らしい。ピアノをやってる知り合いにも「どれがいい?」と聞いたら「フルトヴェングラー。」と即答された。もっともその後、「やっぱりカラヤンも素晴らしいし、チェリビダッケも。」との事(チェリビダッケって知らないのだけれど…)。

そしたら来年の1月に、このフルトヴェングラー版が新たに発売されるようだ。

http://amzn.to/gMv3Re

今すぐ買いたいのだけれど、折角だから来年1月まで待つか、『冒頭にフルトヴェングラー自身の足音入り。演奏開始前の聴衆の拍手やフルトヴェングラーからコンマスにかけられたコメント部分も収録されている』なんてマニアックな要素は要らないから、「普通」の版を買おうか…はてさて。

大晦日の午前6時からはBSハイビジョンで、午後8時からは教育テレビで、このN響第9演奏会が放映予定なので、テレビ越しでも年の瀬を感じたい人は是非どうぞ。
posted by としゆき at 23:49| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月23日

死の秘宝 PART 1

映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』を見てきた。例によってネタバレ注意。

映画館に行く前に、シリーズ第5作『不死鳥の騎士団』と第6作『謎のプリンス』をDVDで復習しておく。ところで以前も書いたが僕はシリーズ中で第4作の『炎のゴブレット』が一番のお気に入りなのだが、どうも世間的には不評らしい。前半のファンタジー色から後半の重厚な物語へと繋がっていく折り返し地点であり、華やかな三大魔法学校の戦いから、セドリックの死、ヴォルデモートの完全復活へと一気に描ききった秀作だと思うのだけれど…。

それはさておき『死の秘宝』。原作最終の第7巻の映画化であり、PART1/2に別れた。公開直前、3D版を断念と言う報道が流れ、断念も何も3D撮影してたのか?と思ったが、最近は普通に撮影した映画でもデジタル処理で3D化する事が多いという。当然、かける時間とコストで出来が左右され、その辺りがPart1の3D化を諦めた理由か。

パンフレットを買うと、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人が妙に小汚い、と言うか、無精髭が生えていたり土埃に汚れていたりする。それもそのはず、前作でダンブルドア校長が亡くなった後、ヴォルデモートの魂を分離・保存すると言う分霊箱を発見し、破壊する旅に出る事になる。

オープニングではホグワーツの主の様に居座るヴォルデモートと、彼の配下の死喰い人たち。スネイプ先生が空を飛び、学校にやってくるシーンは敵(?)ながらかっこいい。ドラコの父、ルシウス・マルフォイはヴォルデモートから嫌味を言われたりして、すっかり立場がない(それに取って代わったのがベラトリックス)。ルシウスは杖を折られたりして、今作では魔法を操る杖が一つの鍵であることを示唆して始まる。

ロンの兄、ビル・ウィーズリーと、三大魔法学校対抗戦でボーバトンの代表だったフラー・デラクールが結婚する事になり、その結婚式が行われる。ハリーたちもロンの家に移動するが、その移動自体が危険な状況となっており、僕も好きなマッドアイ・ムーディーが移動中に命を落とす。移動中もおどろおどろしい黒雲が立ちこめ、映画全般に暗い雰囲気となっている(これは『不死鳥の騎士団』以降、ずっとそうなのだが)。

その結婚式会場ですら襲撃され、ハリーたちは前述の通り旅に出る。魔法使いが次々と行方不明となり、ロンが持ち運ぶラジオからは毎日行方不明者の名前が読み上げられる。ルーナ・ラブグッドの父を訪れ、「三人兄弟の物語」を聞かされるが、そこに登場するのは3種類の「死の秘宝」である、ニワトコの杖、蘇りの石、そして透明マントだ。透明マントはハリーが持っているが、蘇りの石はまだ出てきていない。そしてニワトコの杖はダンブルドアが持っており、物終盤でダンブルドアの墓を暴いたヴォルデモートの手に渡る事になる。最初、「死の秘宝」とは分霊箱の事かと思っていたのだが、全く新しい要素だった。映画はあと1作しかないのに、ここまで張った伏線をどうやって回収していくのだろうか?

3人は『謎のプリンス』で偽物とすりかえられていたロケットを魔法省から奪い取る事に成功(前作に登場した"RAB"と言う謎の署名は、本物を隠したシリウス・ブラックの弟、レギュラス・アークタルス・ブラックの事だった)。ところが、そのロケットも破壊方法が見つからないまま、分霊箱を探す旅の過酷さと、ヴォルデモートへの恐怖、家族を失う不安からロンは感情を爆発させ、ハリー達と別れてしまう。

ハリーとハーマイオニーは旅を続け、ハリーの生まれ故郷で両親の墓を訪れたりする。そしてグリフィンドールの剣でロケットを破壊しようとしたハリーは、雪の降る寒空の中、氷の張った湖の底に沈む剣を取ろうとして危うく溺れかける。そこに現れ、ハリーを救い、見事ロケットを破壊したのは戻ってきたロンだった。

上記の通り、映画の最後にはヴォルデモートがニワトコの杖を入手した場面で終了する。残る分霊箱は一体どこにあるのか?蘇りの石は?ルーナやネビルら、ホグワーツに残ったダンブルドア軍団はどうなるのか?スネイプ先生は一体何者なのか?そしてハリーとヴォルデモートの最終決戦の行方はどうなるのか?PART2が待ち遠しい。2011年7月の上映まで、残る以前の作品も復習して待つことにしよう。
posted by としゆき at 22:16| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月11日

グランパス優勝

少し前の話になるが、名古屋グランパスがJリーグ制覇を成し遂げた。1993年のJリーグ創設以来応援してきたが、念願の初優勝。感慨深いものがある。

勝ち点的には2位以下に大差をつけていたので、途中からは優勝できるかどうかよりも、いつ優勝するかが注目だった。優勝のその場面は是非この目で見ておきたいと思ったからだ。だが、11月に入ってからはカシマ、瑞穂、平塚、豊田、ヤマハ、豊田、と遠隔地での試合が続く。せめて調布の味の素スタジアムか横浜の日産スタジアムなら楽だったのに。
優勝が決まったのは11月20日の湘南ベルマーレ戦だったが、試合はアウェーの平塚競技場。僕と同じ考えのサポーターが多かったのか、グランパス側のチケットはあっと言うまに完売。グランパスの公式サイトに、アウェー側で入場する人は、グランパスのユニフォームを着たり旗を振ったりしないように、と言う注意書きが出るほどだった。

結局グランパスはこの試合に勝ちリーグ優勝するのだが、平塚競技場はグランパス・サポーターで真っ赤に染まったという。また、試合後にベルマーレ側からはグランパスの優勝を祝って、グランパス側からもJ2降格となったベルマーレの健闘を願って、それぞれエールの交換が行われた。実際にその場にいたら、多分感極まって泣いちゃったんじゃないだろうか。

結局、勤労感謝の日でお休みだった23日、豊田スタジアムでのFC東京戦を日帰り強行軍で観戦に行くことにした。優勝決定後初のホームゲームだし、何がしかのイベントでもないかな?と思ったのだが…豊田がこれほど遠いとは思わなかった。品川駅を朝8時7分発の「のぞみ」で名古屋へ、そこから名鉄線に乗り入れる地下鉄で一路、豊田市へ。片道3時間、長い旅路だった…。スタジアムはやっぱりグランパス・サポーターで埋まり、新しく綺麗な設備にも感動。ゴール裏1階席はもう2時間前に満席だった。

ToyotaStadium.jpg

試合の方は、優勝祝勝会疲れでもあるまいが、残念ながら0対1で敗戦。優勝に絡んだ企画とかも特になく、疲れも倍増して帰路につくのだった。ちなみにその後のジュビロ磐田戦、サンフレッチェ広島戦は連勝しただけに、運が悪いというか何と言うか。

こうなったら12月25日の天皇杯の準々決勝(対鹿島アントラーズ)も勝ち、29日の準決勝、そして来年元日の決勝戦も勝ち進んで、ストイコビッチ監督率いるグランパス黄金時代の始まりにふさわしい年にして欲しい。鹿島は遠いし、29日はまだ仕事があるから、見にいけるとしたら元日…それまで勝ち進みますように。

先のアジア大会でも活躍し、得点王となった福岡大学の永井謙佑もグランパス入りが決定。日本代表クラスの補強も噂されているし、残る天皇杯だけでなく、来シーズンもグランパスの活躍に期待。
posted by としゆき at 16:38| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする